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個別記事の管理2013-12-23 (Mon)
こんにちは。

あいむのいっせいです。

中国珍道中 vol.12 夢かなう(後編)です。

はじまりはじまり。

相方は帰ってしまった。

おしりの痛さに、耐えられないと言う。

彼は腰痛持ちなので、それもあったと思う。

草原の中に何回も馬が通ったであろう、一本の道筋。

そこだけ草が生えていない。

少しぬかるんでいるところもある。

競馬でもダートコースはあるし、たんぼのような《不良馬場》でも

馬は疾走できる。

とにかく馬上からの眺めがいい。

この馬は牝馬だ。年齢はわからない。でも毛艶がよくとても綺麗。

ゆっくり歩きながら、ふと名前を付けようと思った。

いろいろ考えたあげく《ローズ》にすることにした。

このとき私は、仕事で花のこと、とりわけこの地域産のバラのことしか

頭になかったのでそれに決まった。ローズと私は道なりにゆっくりすすむ。

ずっと道筋はあるが、前方に折り返し地点のお寺は見えない。

少し不安。出発してから1時間はゆうに超えている。

少し急ごう。と思った。

『はいや!』とちょっと強めにおなかを蹴った。

駆け足。人間のジョギングくらいの早さか。

風を切る感が何ともいえない。

でも、相変わらず鞍に座っているので、バウンドする。

おしりが痛い。馬の動きにあわせようとしても

なかなかぴったりとはいかない。難しい。

少しして、前方にお寺らしきものが見えてきた。

完全にお寺っぽい建物。かなり大きい、立派な建物。

そこ 目指して、人馬はすすむ。

ついた。

そこにも、パラソルがあって、おばさんが3人。

馬のエサ売ってる。

人間用の飲み物も売ってる。

馬をつないでおくところもある。

馬を下りる。

エサを買う。ローズにあげた。おいしそうに食べた。

ほほをなでる。気持ちよさそうにする。

かわいい。

僕もおばさんから、ペットボトルの水を買う。

8元(120円)。かなり高い。いつも飲んでるやつ。

ふつうは3元(48円)くらいか。

でも 仕方ない。

15分くらいそこでおばさんたちと話したり休憩したりした。

日本人は珍しいという。でも とても やさしかった。

ほっこりした気持ちで、帰路につくことにした。

このときはもう 慣れたた感じ。

ローズをつないでる場所から手綱をはずし、帰り道まで引き馬で歩く。

金具に足をかけて、ぐっと背中に乗る。

スムースに乗れた。

おばさんたちは、ここまで付いてきてくれた。

『ありがとう。またね』と声をかけた。

おばさんたちは手を振って返してくれた。

『ハイヤ!』

ローズはゆっくり駆けだした。

それにしても おしりが痛い。

何ともいえなく痛い。

どうしたものか。

『!』

脳裏に浮かんだのは こんな構図。

画像はお借りした物です。。

2013122401 (2)

ジョッキースタイル。

おしりをつけない乗り方。やってみた。

かなり難しい。

なんといっても、鞍についてる金具を捕まれず、手綱だけ。

バランスが難しい。自分の体のバランスをとるため

足の内側にぐっと力を入れないとならない。

足の金具で立ち上がり、普段使わない筋肉に力を込めて

前傾姿勢。つらい。

でもできない事はなかった。

不思議な物だ。私は思考か回路が単純だ。

もう、気分はジョッキーである。

『ハイヤ!』

手綱を緩めてしごいて《追う》ようにしてみた。

走った!!

ちゃりんこより早い。

全神経を集中して、バランスを保ち、足の内側の筋肉をフルに

使わないと落ちそうだ。

落ちたらシャレにならない。

でも 平気そうだ。

『ハイヤ!』

もっと追う。

早ぇ~!!!!!!!!!!!

疾走している。

もう30km/h くらいはでている。

かなり早い。でも私は落ちないようにだけ、気を遣い

周りを見る余裕はない。

あまりの早さに焦ったのと、初めての経験で興奮したので

くらくらしてきた。

一旦手綱を絞って、ローズを止めた。

馬から下りた。

立てない。

足がくがく。

まさに立てない、腰から崩れ落ちるとはこのことだ。

ローズほっておいても 逃げそうにない。

少し 近くの石に腰掛けた。

しんどい。だけど楽しい。

5分くらいで 気持ちも体も落ち着いてきた。

再びローズに乗る。

すぐに

『ハイヤ!』

ローズもすぐに答えて、駆け足。

さらに『ハイヤ!!ハイヤ!』

すげーーーー早い。

足が痛い。すべての筋肉を使い、無理な前傾姿勢

腰痛い。なんか 全部痛い。

風を受けるので 涙もででくる。

でも 楽しい。怖さは不思議となかった。

もっと追った。

『ハイヤ!』『ハイヤ!』

超~早い。自分の中では完全に競馬である。

子供の頃ジョッキーに憧れた。

馬券は買わないものの?18の頃東京競馬場に

レースを見に行ったことも多々あった。

オグリキャップ、トウカイテイオー、ビワハヤヒデ

ホワイトストーン、ナイスネイチャ、スーパークリーク

そして武豊をはじめ 色鮮やかな勝負服に身を包んだ

かっこいいジョッキー。

もう気分は東京競馬場 おおけやきの むこうがわ。

最終コーナー手前だ。

疾走する馬上ってこんな感じなんだ。初体験。

『ハイヤ!』

もっと追う。

しかし、自分の中では限界のスピードがやってきた。

これ以上早くしたら、少しのバランスの崩れで落馬すると思った。

少しペースを落とした。

でも疾走のレベル。

身体いたるところが痛いが、それを上回る興奮と感動があった。

自分勝手に、人馬一体だと感じた。

ローズはどう思っているか知らない。

疾走したこともあり、帰りはかなり早くゴールにつきそうだ。

この日ローズに乗ってもう2時間。

足腰ガタガタなのに もっと乗っていたいと思った。

でも、相方も待たせているし、心配もしていると感じた。

ゴールが見えてきた。

『ハイヤ!』

ローズに合図。ローズはすぐに答える。疾走。

手綱を片手に持ち、走りながら馬上でたてがみ、ほほをなでるまで

余裕が出てきた。

楽しい。嬉しい。

ゴールについた。

相方と飼育員が待っていた。

手前でローズを止めて下りた。

立てない。さっきの比ではない。

支えてくれなければ 立てない。

座り込んでしまう。

さらに足がつる。

いてて!あしつったと思ったら、同時にワキバラもつる。

地獄。

どっちをケアしていいかわからない。

地獄。どういう体制になれば直るのかがわからない。

悶絶。

相方も、飼育員もどうしたらいいかわからない。おろおろしている。

痛すぎて、仕方ない。

ふと我に戻る。深呼吸する。

ふきらはぎの痛みは収まってきた。

しかし ワキバラはつったまんま。

ワキバラつったときの直し方がわからない。

いろいろねじってみた。

ねじる方向によっては 悪循環。

もっとつる。

なんだかんだしてるうちに。

痛みが引いていき、冷静に。

『ふぅ~』深呼吸。

油断は出来ない。ここで油断してたら たぶんまたつってしまう。

相方の手を借り、おそるおそる立ち上がる。平気そう。

つった部分を意識して、筋肉の機嫌をそこねないように

おそるおそる歩く。

あれ?

ローズがいない。

『馬は?』彼に尋ねる。

『もどったみたいです』と彼。

『え~』最後 お礼とお別れがしたかった。

もう一度会いたいというと、相方は飼育員に頼んでくれた。

『こっちです』

はじめに馬選んだところ。

2013122310 (2)

一番手前にローズがいた。

額の模様でわかった。

鼻筋なでる。

ありがとうとつたえた。

多分もう あうことはないと思うと悲しくなってきた。

目が何ともいえず かわいい。

でも もう 帰る時間。

帰る車も待っているらしい。

ローズの額をずっとなでながら

『ありがとう。またね。げんきでね』

心の中で何度も伝えた。

わかってくれたような感じだった。

度素人の私にジョッキーの気分を味わせてくれた

ローズに感謝。

小さな夢がかなった、中国雲南省での出来事でした。
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