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個別記事の管理2018-09-30 (Sun)
こんにちは。あいむの店長いっせいです。

ブログに書き込みをするのは本当に久しぶりなってしまいました。

スタッフが日々の出来事や、お客さまとのふれあいを記事にしてくれています。

読者のみなさまと、記録に残してくれているスタッフに感謝です。

さて 仕入れ先の中国へはほぼ2か月に一度継続的に行っています。

事務所のある浙江省義烏はもちろん

花の仕入れには雲南省昆明に多く行っています。

昨今のハーバリウムのブームでカラードライフラワーやプリザーブド花材の

需要が多く、昆明には1年で数回行っております。

ネットの普及で海外の仕入れ先、スタッフとも簡単に連絡が取りあえるのに

なぜ、お金をかけて中国へ行くのか。。。。

スカイプや微信(中国版ライン的なもの)を使えばテレビ電話的なことも簡単にできますが

どうしていくのか。。。

理由は一つ。

【リスク回避】です

きちんと注文したものと同じもの、同じ品質のものを仕入れるためです。

花のように自然のものならなおさらです。

日本の取引先と同じ考えで発注をしたりすると

経験から80%以上の確率で思った通りに行きません。

思った通りにいかないとは

注文と違うものが送られてくる

違う色が送られてくる

サンプルと比べ品質が著しく劣る。

こんな感じです。

私は1つの仕入れ先で一回の注文が100万円程度の小規模の客なため

相手にとっては軽視されがちです。

ですから注文をして、現地に行き、実際私に出荷する荷を目で確認します。

価格も交渉していますから、あまりうるさいことを言うと、

【じゃ かわなくていい】

ってなるので、妥協点も大切なんです。

もちろん 日本にいて日本の会社と取引すると

サンプルより良い物が届くことも多くあります。

花のように自然のものについて、前回注文分と多少差異があれば

それでも大丈夫ですか?と確認の連絡をいただけます。

でも、私はその日本の安心感・商習慣を中国に求めていません。

求めるのもおかしな話。

あっちにはあっちのやり方があるのです。

郷に入れば郷に従え。

自衛措置をとるだけです。

中国直接仕入れで、当店のラインナップの幅が広がっているのは

事実。

これからもお互い win win の関係であり続けるために

頑張っていきます♪

上手に嘘をつくこと、在庫をさばくこと。

手段はともあれ、売り上げを上げる事。

それもあちらの方にとっては実力の一つです。

それを再認識できる出来事があったので

ちょっとご紹介。

~~ここから 中国珍道中~~

時は2018年6月 雲南省昆明。

今日も18時に仕事を終えて 一人散歩。

中国の標準時は北京なのでかなり南西にある昆明は

8時でもまだ明るい。

夜になると出現する屋台をみながら

どんどん歩く。

串焼きを打っている屋台

おにいさんが店番。

00011.jpg

お客さんはいない。

でもどんどん焼いてる。

・・・で焼きあがったら自分で食べる。

気になったから座って遠目で観察。(ごめんね)

焼く→食べる(自己消費) 焼く→食べる(自己消費)

繰り返し。

15分くらい見ていたけど、10本以上は食べてた。

間食とは言えないガチ食い。

でも それが普通なのかも。

そういえば、散歩初めの6時頃不思議なものを見た。

00010.jpg

手ブレごめんなさい。

ダンボール回収のおじさん。

すごい量のダンボールがトラックの荷台に。

まぁ。これは普通の事。

古紙回収。リサイクルですから

エコです。

ちょっと見ていたら 謎の行動が。。。

トラックの荷台に じゃーじゃー ホースで水をぶっかけ始めました。

かなりの量。

もう5分以上

じゃーじゃー

上からも、横からも

びゃーびゃー

かけてる。

???

わからない。

ほこり対策かな。

理由が知りたくて、一枚ぱしゃっと撮らせていただき

現地スタッフに送信。

何してるか聞きました。

スタッフもさすがに わかるはずもないと思っていましたが

答えはすぐにかえってきました。

『重りです』

『は?』

このようなダンボール古紙回収業者は買取ってもらえる会社へもちこみます。

その際古紙の重さで売るのです。

その重さをかさ上げするために、水を含ませているとのこと。

かなりすっきりしました。

大納得、

生きているうちに頭を使うとはこういうことかと 考えさせられました。

あ。。。これをお手本にするつもりはありません。

反面教師で こいいうことはしないよう。されないように

気を付けようと強く思いました。

あ。。

この『反面教師』という言葉を提唱して広く広めたのは毛沢東とのこと。。

書きたいことがまだまだあるけど

次の機会に。。。

拙文 失礼いたしました。
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* Category : 中国珍道中
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個別記事の管理2013-12-23 (Mon)
こんにちは。

あいむのいっせいです。

中国珍道中 vol.12 夢かなう(後編)です。

はじまりはじまり。

相方は帰ってしまった。

おしりの痛さに、耐えられないと言う。

彼は腰痛持ちなので、それもあったと思う。

草原の中に何回も馬が通ったであろう、一本の道筋。

そこだけ草が生えていない。

少しぬかるんでいるところもある。

競馬でもダートコースはあるし、たんぼのような《不良馬場》でも

馬は疾走できる。

とにかく馬上からの眺めがいい。

この馬は牝馬だ。年齢はわからない。でも毛艶がよくとても綺麗。

ゆっくり歩きながら、ふと名前を付けようと思った。

いろいろ考えたあげく《ローズ》にすることにした。

このとき私は、仕事で花のこと、とりわけこの地域産のバラのことしか

頭になかったのでそれに決まった。ローズと私は道なりにゆっくりすすむ。

ずっと道筋はあるが、前方に折り返し地点のお寺は見えない。

少し不安。出発してから1時間はゆうに超えている。

少し急ごう。と思った。

『はいや!』とちょっと強めにおなかを蹴った。

駆け足。人間のジョギングくらいの早さか。

風を切る感が何ともいえない。

でも、相変わらず鞍に座っているので、バウンドする。

おしりが痛い。馬の動きにあわせようとしても

なかなかぴったりとはいかない。難しい。

少しして、前方にお寺らしきものが見えてきた。

完全にお寺っぽい建物。かなり大きい、立派な建物。

そこ 目指して、人馬はすすむ。

ついた。

そこにも、パラソルがあって、おばさんが3人。

馬のエサ売ってる。

人間用の飲み物も売ってる。

馬をつないでおくところもある。

馬を下りる。

エサを買う。ローズにあげた。おいしそうに食べた。

ほほをなでる。気持ちよさそうにする。

かわいい。

僕もおばさんから、ペットボトルの水を買う。

8元(120円)。かなり高い。いつも飲んでるやつ。

ふつうは3元(48円)くらいか。

でも 仕方ない。

15分くらいそこでおばさんたちと話したり休憩したりした。

日本人は珍しいという。でも とても やさしかった。

ほっこりした気持ちで、帰路につくことにした。

このときはもう 慣れたた感じ。

ローズをつないでる場所から手綱をはずし、帰り道まで引き馬で歩く。

金具に足をかけて、ぐっと背中に乗る。

スムースに乗れた。

おばさんたちは、ここまで付いてきてくれた。

『ありがとう。またね』と声をかけた。

おばさんたちは手を振って返してくれた。

『ハイヤ!』

ローズはゆっくり駆けだした。

それにしても おしりが痛い。

何ともいえなく痛い。

どうしたものか。

『!』

脳裏に浮かんだのは こんな構図。

画像はお借りした物です。。

2013122401 (2)

ジョッキースタイル。

おしりをつけない乗り方。やってみた。

かなり難しい。

なんといっても、鞍についてる金具を捕まれず、手綱だけ。

バランスが難しい。自分の体のバランスをとるため

足の内側にぐっと力を入れないとならない。

足の金具で立ち上がり、普段使わない筋肉に力を込めて

前傾姿勢。つらい。

でもできない事はなかった。

不思議な物だ。私は思考か回路が単純だ。

もう、気分はジョッキーである。

『ハイヤ!』

手綱を緩めてしごいて《追う》ようにしてみた。

走った!!

ちゃりんこより早い。

全神経を集中して、バランスを保ち、足の内側の筋肉をフルに

使わないと落ちそうだ。

落ちたらシャレにならない。

でも 平気そうだ。

『ハイヤ!』

もっと追う。

早ぇ~!!!!!!!!!!!

疾走している。

もう30km/h くらいはでている。

かなり早い。でも私は落ちないようにだけ、気を遣い

周りを見る余裕はない。

あまりの早さに焦ったのと、初めての経験で興奮したので

くらくらしてきた。

一旦手綱を絞って、ローズを止めた。

馬から下りた。

立てない。

足がくがく。

まさに立てない、腰から崩れ落ちるとはこのことだ。

ローズほっておいても 逃げそうにない。

少し 近くの石に腰掛けた。

しんどい。だけど楽しい。

5分くらいで 気持ちも体も落ち着いてきた。

再びローズに乗る。

すぐに

『ハイヤ!』

ローズもすぐに答えて、駆け足。

さらに『ハイヤ!!ハイヤ!』

すげーーーー早い。

足が痛い。すべての筋肉を使い、無理な前傾姿勢

腰痛い。なんか 全部痛い。

風を受けるので 涙もででくる。

でも 楽しい。怖さは不思議となかった。

もっと追った。

『ハイヤ!』『ハイヤ!』

超~早い。自分の中では完全に競馬である。

子供の頃ジョッキーに憧れた。

馬券は買わないものの?18の頃東京競馬場に

レースを見に行ったことも多々あった。

オグリキャップ、トウカイテイオー、ビワハヤヒデ

ホワイトストーン、ナイスネイチャ、スーパークリーク

そして武豊をはじめ 色鮮やかな勝負服に身を包んだ

かっこいいジョッキー。

もう気分は東京競馬場 おおけやきの むこうがわ。

最終コーナー手前だ。

疾走する馬上ってこんな感じなんだ。初体験。

『ハイヤ!』

もっと追う。

しかし、自分の中では限界のスピードがやってきた。

これ以上早くしたら、少しのバランスの崩れで落馬すると思った。

少しペースを落とした。

でも疾走のレベル。

身体いたるところが痛いが、それを上回る興奮と感動があった。

自分勝手に、人馬一体だと感じた。

ローズはどう思っているか知らない。

疾走したこともあり、帰りはかなり早くゴールにつきそうだ。

この日ローズに乗ってもう2時間。

足腰ガタガタなのに もっと乗っていたいと思った。

でも、相方も待たせているし、心配もしていると感じた。

ゴールが見えてきた。

『ハイヤ!』

ローズに合図。ローズはすぐに答える。疾走。

手綱を片手に持ち、走りながら馬上でたてがみ、ほほをなでるまで

余裕が出てきた。

楽しい。嬉しい。

ゴールについた。

相方と飼育員が待っていた。

手前でローズを止めて下りた。

立てない。さっきの比ではない。

支えてくれなければ 立てない。

座り込んでしまう。

さらに足がつる。

いてて!あしつったと思ったら、同時にワキバラもつる。

地獄。

どっちをケアしていいかわからない。

地獄。どういう体制になれば直るのかがわからない。

悶絶。

相方も、飼育員もどうしたらいいかわからない。おろおろしている。

痛すぎて、仕方ない。

ふと我に戻る。深呼吸する。

ふきらはぎの痛みは収まってきた。

しかし ワキバラはつったまんま。

ワキバラつったときの直し方がわからない。

いろいろねじってみた。

ねじる方向によっては 悪循環。

もっとつる。

なんだかんだしてるうちに。

痛みが引いていき、冷静に。

『ふぅ~』深呼吸。

油断は出来ない。ここで油断してたら たぶんまたつってしまう。

相方の手を借り、おそるおそる立ち上がる。平気そう。

つった部分を意識して、筋肉の機嫌をそこねないように

おそるおそる歩く。

あれ?

ローズがいない。

『馬は?』彼に尋ねる。

『もどったみたいです』と彼。

『え~』最後 お礼とお別れがしたかった。

もう一度会いたいというと、相方は飼育員に頼んでくれた。

『こっちです』

はじめに馬選んだところ。

2013122310 (2)

一番手前にローズがいた。

額の模様でわかった。

鼻筋なでる。

ありがとうとつたえた。

多分もう あうことはないと思うと悲しくなってきた。

目が何ともいえず かわいい。

でも もう 帰る時間。

帰る車も待っているらしい。

ローズの額をずっとなでながら

『ありがとう。またね。げんきでね』

心の中で何度も伝えた。

わかってくれたような感じだった。

度素人の私にジョッキーの気分を味わせてくれた

ローズに感謝。

小さな夢がかなった、中国雲南省での出来事でした。
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個別記事の管理2013-12-22 (Sun)
こんにちは。いかがお過ごしですか?

あいむのいっせいです。

《中国珍道中 VOL.11 ゆめかなう》をお届けいたします。

はじまりはじまり。

今回のお話の舞台は 中国の雲南省 昆明。

ここは中国の中でも花の栽培が盛んで、大きな市場もある。

バラもたくさん栽培されており、プリザーブドフラワーも製造している。

中国産のプリザーブドの視察・契約、買付けのため

行ったときのお話。

あわただしく仕事をこなして、3日目、少し時間が出来たので

その日の午後は休みにすることにした。

同行中国人社員に

『観光しよう』と私。

『角田さんはなにしたいですか?』と彼。

とくに思い当たらない。なんといっても土地勘がない。

情報も持ち合わせていない。

彼もこの地域はあまり詳しくない様子。

取引先の社長に電話して聞いてくれるとのこと。

5分ほど 話していただろうか。

『馬に乗れます』

『は?馬?』

予想外の提案だ。乗馬が出来る場所があるらしい。

馬は好きだ。

一度、ふれあい動物園ぽいところで、大人も乗れると聞き

たくさんの子供が並んでいる列に並び

飼育員に手綱をひかれてパドックっぽいところを

ぽくぽく 一周したことがある。

100Mくらいか。

500円くらいだったと思う。乗馬料。

ゆっくりゆっくり。

でも 馬の背中の上は思った以上に高くて、興奮した。

楽しかったのを覚えている。

『ここから車で30分くらいの湖のほとりみたいです』と彼。

その乗馬体験をしたのは数年前。

ちょっと楽しそうだったので、その話に乗ることにした。

なんと 取引先の社長が知り合いの施設らしい。

迎えにきて車で、送ってくれるという。

うれしい。

15分くらい待つと、社長の車が来た。

市街地を抜けると一気にド田舎。

山道を車で上ること40分。

そろそろらしい。

しかし こっちの人がいう30分は30分である確率は0に近い。

もう出発から1時間になろうとしている。

道は綺麗。

一帯が風光明媚な観光地に指定されているらしい。

峠を抜け下り坂。

前方に綺麗な湖。

まわりは草原っぽい。

確かに、風景はすばらしい。

『もうすぐみたいです』と彼。

彼も運転する社長に《まだつかないか的な事を》何回か尋ねていた。

すこしして、車は大通りから舗装していない脇道へ。

10分位して車は止まった。

『つきました』と彼。

私は時計を見た。出発して1時間20分。

・・・・

まあいいや。

すこしして、社長はこの施設の男性社員を連れてきた。

飼育員みたいだ。カウボーイの格好をしている。

年は30くらいか。ワイルドだ。

いっしょに施設に向かって歩いた。

着いた。

2013122310 (2)

『馬を選んでください』と彼。

『は?』

『この中から?』と私。

『どれでもいいみたいです』と彼。

わからない。選べといわれても。

みんな同じ。。。。だと思った。

よく見る。

!!違う。

みんな顔が違う。

毛の色はもちろん 額の模様や 顔つきも少しずつ違う。

かわいい。

目がかわいい。

私は1頭を選んだ。

施設の人が私の相方になんか言っている。

『とても 良い馬を選んだみたいですよ。人なつこくって かしこい馬みたいです』

と彼。

彼も 彼なりに一頭選んだ。

費用は一人あたり日本円で1600円程度。

二人分支払う。

飼育員は2頭の手綱を引いてスタート地点まで移動するという。

てくてく5分くらい。

ついた。

2013122311 (2)

ひろびろ。気分がいい。

飼育員は私に乗るように言った。

以前体験したときは、乗りやすいように3段くらいの踏み台があって、馬の背中の高さと同じところから

またがった。

今回は、地面から乗れという。

乗るというか。登るという感覚。

足かける金具に足かけて、背中の鞍に手をかけて、力一杯乗ってみた。

乗れた。

高い。怖さを感じるくらいだ。

相方と飼育員はなんか話している、

『3時間で戻ってくるようにとのことです』と彼。

『は?』

意味がわからない。

3時間という時間も意味不明だが、

《戻ってくるように》

の意味もわからない。

え?

一緒に乗ってくれるか、手綱をもって引き馬っぽくしてくれるとばかり思っていた。

勝手に行け!との事。

足で軽く馬のおなかを蹴ると歩き出す。アクセルのようなもの。

手綱を両手で引くと止まる。ブレーキみたいな物。

片一方の手綱を軽く引くとそちらに曲がる。ハンドルのようなもの。

らしい。

この講習は3分程度で終わった。

飼育員は施設に帰っていった。

・・・・・

あり得ない。

初めて馬に乗ったと言って良いほどの度素人が

一人で馬にまたがり、3時間どっかへ行けという。

見渡す限りの草原。

でも 馬が通った道らしいところは至る所にある。

相方も少しおっかなびっくり。

当たり前だ。

この人は、本当に初めてらしい。

僕の方が経験がある。

・・・・・といっても観光牧場で飼育員に手綱を引かれてぐるっと100M歩いただけだ。

たぶん日本では、乗馬クラブに入って ちゃんとレクチャー受けて

保険にも入って

経験、段階を踏んで、やれることだと思う。たぶん。

もう、飼育員はいない。

遠くに、他の客が乗った馬が見える。

『この方向にいくと1時間でお寺に突き当たるみたいです。そこで折り返してくると

ちょうど良いらしいです』と彼。

確かに一番太い道筋がある。

でも ずっと先を見てもお寺は見えない。

『先に行ってください』と彼。

『おう』と私。

でも馬はすすむ方向に向いていない。

おしりの方向にすすみたい。

こわい。

ひひーーーん

ってなったら、落ちるし、骨折する。

絶対。

頭なでてみた。

ほほさすってみた。

平気。

私の指示を待っているように思えた。

違うかもしれない。警戒してるかもしれない。

わからない。

まだ、馬の気持ちはわからない。

でも 決めた。

行こう!。

片方の手綱を強めに引きながら、トンっておなかを蹴った。

くるっとそっちにまわりながら歩き出した。

方向転換できた!

馬は行くべき方向に向いた。

彼も私をみて同じようにして、方向転換した。

彼の馬は『ぶるるるるる』って首を振っていた。

その意味はわからない。

でも 機嫌が良いとは思えない。

もう一度 たてがみ なでた。

ほほをなでた。

なんともいえなくかわいく感じた。

本当におとなしい。

このとき 少し 怖さはなくなっていた。

『行こう!』

と私。

おなかを《とんっ》

あるきだした。

下は土なので、かっぽかっぽとは言わないが。

ゆっくり 力強く歩き出した、

とても ゆれる。

全身が大きく揺れる。

鞍に付いている突起部分を強くつかんで、落ちないようにした。

2013122315 (2)


それくらい揺れる。

突起部分に捕まるのが必死で、手綱がおろそかになってしまう。

誤って引くと止まってしまう。

馬もかわいそう。

おなか蹴られたり、手綱引かれたり。

どっちかにしろって言われそう。

ゆっくりゆっくり歩いて10分くらい。

なれてきた。

馬の歩きに自分のおしりをあわせて 全身の大きなゆれがなくなり

ストレスがなくなってきた。

景色も少し見えるくらい 余裕が出てきた。

後ろを振り返ると20Mくらい後ろから 彼は付いてきている。

平気そうだ。

時間と共に恐怖心がなくなり、楽しくなってきた。

もう少し早く歩かせても平気かなって勝手に思った。

『ハイヤ!』と言って 強めに蹴ってみた

本当に軽く走り出した。

しかし、歩いているときと比べ物にならないくらい

馬の背中の上下運動にお尻が合わない。

バウンドする。

すさまじく痛い。

息を合わせないとだめだな。

と思った。

自分の腰、おしりの動きを 馬の動きにあわせてみた。

少し楽。

そんな感じで人馬は進み30分近く。道沿いに人がいる。

パラソルがあって おばさんが2人。

後続の彼を待って、なにか聞いた。

『休憩所みたいです』

ここで馬を休ませたり、水飲ませたりもエサをあげたり出来るらしい。

エサを売っている。

100円くらい。立派な商売だ。

一旦馬から下りる。

エサをあげた。

食べてくれた。たまらなくかわいい。

100円分のエサはすぐなくなった。

もっとたべたそう。もう一つ買った。

それも おいしそうに食べてくれた。

不意に彼が

『おしりがいたくて 我慢できません。私は ここから帰っていいですか?』

いう。ギブアップ宣言だ。

人馬一体になるまで頑張ってほしかったが、先に帰ってもらうことにした。

私は、今 だんだん 楽しくなってきていた。

これで帰るのは惜しい。

こんな経験は、二度と出来ないかもしれない。今は この馬は 私のものだ。

このとき怖さはなかった。

・・・・一人になった。。。

違う。馬がいる。

この先にあるであろうお寺を目指し、軽くおなかを蹴った。

馬はゆっくり 歩き出した。

つづく
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個別記事の管理2013-12-03 (Tue)
こんにちは。

あいむのいっせいです。

嬉しいことに、あいむのブログの更新を楽しみにまっていてくれる

読者さんが増えてきていることを先日知りました。

というのも、私は小学生から《野球》をしていまして、

現在も地元チームに所属させてもらっています。

小学校~高校まで軟式野球を続け

18歳の時に某会社へ就職して営業所のチームに所属しました。

転勤が3度ありまして、その都度その営業所のチームに所属していました。

現在は、地元の仲間のチームに所属しています。

とっても良いチームで、かけがえのない物になっています。

そのチームメイトや友好チームの人たちが、このブログをたまーに

覗いてくれていることを知りました。

嬉しいです。

それでは さっそく 《中国珍道中VOL.10 文化の違い》

いってみましょう♪

はじまりはじまり~

その日は朝からどんより曇り空。

朝8時半にホテルのロビーに同行社員(中国人)と待ち合わせ。

待ち合わせ5分前に彼は到着。

『おはようございます』

と彼。

『早上好(おはようございます)』

と私。

わけわからない。

でも通じるからいい。

私自身の勉強のため、中国人社員にはなるべく

中国語で話すように伝えてある。

だけど彼も日本語がもっとうまくなりたいと考えていて

日本語を使いたいらしい。

彼は結構頑固。

最近は彼が日本語で話すのを、半ば認めていて

あきらめている。

『傘は持ってきましたか?』

と彼。

『降ってないじゃん』

と私。

確かにどんより。今にも降り出しそうな空模様。

でも降っていない。

『問題ないよ。行こう』

と私。

『天気予報によると、今日は絶対雨が降りますよ』

と彼。

『平気平気』

タクシーに乗り込んだ。市場までは15分くらい。

5分もたたないうちに、フロントガラスに雨粒。

彼を見た。

ほらあ~。みたいな顔をしている。

ぽつぽつが瞬く間に、ざーーーーって雨に。本降り。土砂降り。

『傘買うわ。便利店(コンビニ)に行こう』

と私。

『平気です。このまま市場に行きましょう』

と彼。

とてつもなくでかい市場なので、もちろん傘は売っているが小売りはしていない。

少なくても100本単位の卸売りだ。

そんなにいらない。

でも彼は平気だという。

意味がわからないが、平気だというので、そのまま市場へ。

10分程度で、市場のタクシー到着場所に着いた。

(!!!!)

傘を抱えている人がたくさんいる。

おばさんが10~20名くらい。

みんな数本ずつ抱えている。

タクシーから降りる。

傘をもっていない私をみるやいなや、数人がこちらに向かってきた。

70元!70元!(980円程度)

折りたたみの傘を私の前に突き出す。

70元。かなり高い。

おばさんどもをひととおり見て

一番優しそうな人に、声をかける。

『高すぎます。安くしてください』

と私。

『いくらならいいの?』

とおばさん。

『30元』

と私、

『だめだよ。じゃあ40元でどう?』

とおばさん。

必死の交渉。

負けた。

40元はらって買った。

花柄のおりたたみ傘。

それをさして、市場へ向かう。

『いくらで買ったんですか』

と彼。

『40元』

と私。

『高すぎますよ』

と彼。ため息混じりで。

『まぁいいや』

しょうがない。

でもびっくりした。ふいの雨が降ったと知るや、タクシーやバス乗り場に大勢の

臨時傘売りおばさんが出現する。

商魂がすさまじい。

**********

無事に、市場での仕事を終え、夕方。

まだ雨が降っている。

傘を取り出す。

花柄のやつ。

さした。

!!!!!

変な音。

みしっ、とも ごりっともいえる何ともいえない音。

でもふつうじゃない音。

傘の骨が折れている。しかも3本。

さらに一本の骨が傘を突き破っている。

尋常な壊れ方ではない。

修理できる気がしない。

『あーあ』

と彼。

『なんだよ。不良品売りやがって』

と私。

『でも 中国では 傘は 本当に壊れやすいんです』

と彼。

『どうして?』

と私。

『だって 壊れたら また次買ってくれるじゃないですか?』

『ずっと 長持ちしたら 傘 売れなくなります』

と彼。さらに

『そのように 作ってあるんです』

と彼。

『良い物が売れる。品質にこだわる』というのは、通用しないらしい。

あくまでも 消耗品だから。らしい。

怒りもあったが、彼の言葉に妙に納得してしまった。

『私のも中国製ですが、日本など外国向けに作っている物だから、丈夫ですよ』

と彼。

しっかり管理されて作った物と、どうでも良い物。

ダブルスタンダードが当たり前らしい。

なんということでしょう。

文化の違いを肌で感じた出来事でした。

《おち》がなくてごめんなさい。
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個別記事の管理2013-04-25 (Thu)
こんにちは。

店長のつのだ かずなりです。

まだまだ ほんの 一部の人からですが

絶大にご支持いただいております。

《中国珍道中》 

ありがとうございます。

記憶は時間の経過と共に薄くなっていくモノ。。。

貴重な経験を忘れずに記録に残すという意味でも

ブログに回顧録をアップすることは、私自身にとっても

良いことだと感じています。

お暇なときに、覗いて頂けると嬉しいです。

それでは《中国珍道中 VOL.7 いざ市街へ!》 

はじまりはじまり。

朝。

初めての朝。7時半。

ばっ!とカーテンを開ける。

小雨。かすんでいる。

ここは22階。窓は閉まっている。

しかし 下界のクラクションが普通に聞こえる。

もう、一日は始まっている。

どんな一日になるのか。

4階の朝食会場へ行く。

バイキング方式。

なるほど。お客さんは外国人が多い。

日本人ぽい人はいない。。。

西洋っぽい方、中東っぽいかたが多い。

みなさん。朝から食欲旺盛。

皿からはみださんばかりに 盛る 盛る

私はあまり朝食は食べない。

食べても 少量。

朝はしっかり食べる。

朝食が大事なことは 知っている。

ホテルの朝食会場。

店員がいっぱい。

テーブルに1人と思うほどいっぱいいる。

でも あまり忙しそうではない。

数人は携帯いじっている。

それか同僚同士、談笑し、じゃれ合っている。

楽しそう。

結構大きな声だが、何しゃべっているかは 不明。

トーストとスクランブルエッグとスープ、

あと炒めたベーコン。

味は まあまあ。

座って食べていると、一人の店員が珈琲を入れてくれた。

嬉しい。

彼との待ち合わせは9時。

しかし 私は食べるのが早い。

早食いは 身体に良くない。

知っている。

多分 朝食会場にいたのは10分くらい。

おなかいっぱい。

一旦部屋に戻る。テレビつける。

戦争映画。今度は日本兵が中国兵をやっつけている。

多分、あと15分くらいしたら 中国兵の逆襲で

日本兵はやっつけられる。

だいたいわかる。

直ぐ 消す。

持ってきたノートパソコンをLANにつなぐ。

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すぐにでた。

なんなく つながった。

嬉しい。気分も落ちつく。

スポーツやらニュースやら見て 時間に遅れないように

身支度。

ロビーに向かう。

8時50分。

彼はすでにいた。

『おはようございます』

と彼。

『おはよう』

と私。

今日はついに義烏小商品市場に行く。

義烏小商品市場は通称福田市場と言わる義烏市にあるメインの

卸売り市場である。

ありとあらゆるものがある。

私は、ドライフラワー&プリザーブドフラワー関連の

資材・花材・雑貨を見つけに来た。

工場も開拓し、希望のアイテムを作ってもらうことも

目的の一つだ。

まずは市場の すみから すみまで 見たい。

青年曰く、ホテルから市場まではタクシーで15分程度

だという。

大通りで、タクシーを拾う。

『天気の悪い日はタクシーはなかなか つかまりません』

と彼。

たしかに、タクシーは通るものの《空車》ではない。

15分くらい待った。

こない。

『◎×※☆◇○☆』

だれかが話しかけてきた、威勢の良い女性の声。

人力タクシーだ。

『つのださん。これでもいいですか?』

と彼。

安全面で不安だったので、躊躇していると

『タクシーは捕まらないかもしれません』

と彼。

それに 乗ることにした。

こんなやつ。

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乗ってみた。

後部に二人でいっぱいいっぱい。

狭い。

だけど仕方ない。

私は 半身。彼も半身。

おしりは 半分ずつしか 座席に座れてない状態。

仕方ない。

人力タクシーは進む。

直ぐ脇を、車が激しくクラクションを鳴らしながら通り過ぎていく。

何食わぬ顔で、自転車をこぐ おばさん。

ふと、前を見ると 緩やかな 上り坂。

しかし かなり長い 上り坂。

それにさしかかった。

おばさんは 腰を浮かして 立ちこぎ。

必死。

私と彼で 相当な重さ。

乗っている台車の重さもある。

なりふりかまわず 必死の形相で 彼女はこぐ。

あまり すすまない。

ふと 青年を見る。

!!!!!!!!

泣いている。

訳がわからない。私は本日初のプチパニック。

『どうしたの?』

聞くと

『すみません。降りていいですか?』

と彼。

『いいけど、どうしたの?』

と私。

『・・・・・』

彼はおばさんになにか話しかけた。

『ここでいいです。降ります』

的なニュアンス。

人力タクシーは止まった。彼は精算。

人力タクシーはそのまま去っていった。

改めて彼に

『どうしたの?』

聞いた。

『私の母も 故郷でこの仕事をしています。』

『私の家は 父が病気で とても貧しいのです』

『支えるために、母がこの大変な仕事をしてます』

『今、母の事を思い出してしまいまして。。。』

『すみません。つのださん』

とんでもない。全然気にしなくて良い。

私も もらい泣きをしてしまった。

なんと 心が綺麗な青年だろう。

乗っていることに耐えられなかったのだろう。

『歩こう!』

私は彼に言った。

『はい』

彼は言った。

なんか、心か洗われた、出来事だった。

降りたところから市場まで、かなり距離はあった。

20分くらい歩いたと思う。

でもついた。

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目的の市場。義烏小商品市場は通称福田市場。

でかい。でかすぎる。

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とても はじからはじまで 歩けない。

彼は 私の商売内容を知っている。

花関係。

1区の1階が主だという。

いってみよう!

ついに、本格的に中国での私の仕事が始まった。

つづくよ。
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